【名古屋市天白区植田】脊柱管狭窄症の原因と改善方法|歩ける体を取り戻すには?【理学療法士が解説】
名古屋市天白区植田にあるPhysio Conditioning Lab.(フィジオコンディショニングラボ) パーソナルトレーニング&ボディメンテナンス 理学療法士トレーナーの柴田です。
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はじめに
「歩くと腰や脚が痛くなる」「少し休むとまた歩ける」――このような症状がある場合、腰部脊柱管狭窄症が関係している可能性があります。
脊柱管狭窄症では、加齢などに伴う脊椎の変化によって神経の通り道が狭くなり、腰痛や脚のしびれ、歩行時の痛みなどが生じることがあります。
ただし、画像検査で脊柱管の狭窄があっても、必ず症状が出るとは限りません。
「画像で狭くなっている=歩けなくなる」とは限らないことを理解しておくことが重要です。
脊柱管狭窄症になると、なぜ歩くのがつらくなる?
腰部脊柱管狭窄症では、神経が圧迫・刺激されることで、腰やお尻、脚に痛みやしびれが生じることがあります。
特徴的なのが間欠性跛行です。
歩いていると脚の痛みやしびれが強くなりますが、座ったり前かがみになったりして休むと症状が軽くなり、再び歩けるようになることがあります。
ただし、歩行能力の低下には神経症状だけでなく、筋力低下や体力低下、股関節などの関節の動き、活動量の減少などが関係する場合もあります。
「歩けない」とあきらめる前に知っておきたいこと
脊柱管狭窄症では、症状に合わせた運動療法や日常生活の調整が重要になります。
特に、痛みやしびれがあるからといって長期間まったく動かない状態を続けると、下肢の筋力や体力が低下し、さらに歩くことが難しくなる可能性があります。
一方で、症状を無視して無理に歩き続けることも適切ではありません。
重要なのは、現在の症状や歩行能力を確認しながら、「どの程度なら安全に動けるのか」を評価し、段階的に活動量を高めていくことです。
また、脚の力が急に入りにくくなったり、排尿・排便の異常や会陰部の感覚障害が出たりする場合は、運動よりも医療機関での評価を優先してください。
脊柱管狭窄症とは?
脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道である「脊柱管」が狭くなり、神経や神経周囲の組織に影響を与えることで、腰や脚などにさまざまな症状が生じる状態です。
特に中高年以降では、加齢に伴う椎間板や椎間関節、靭帯などの変化が関係することがあります。
脊柱管が狭くなることで神経が圧迫される
脊柱管は、脊髄や馬尾などの神経が通るスペースです。
加齢などによって椎間板の変性や骨の変化、靭帯の肥厚などが起こると、このスペースが狭くなることがあります。
ただし、画像検査で脊柱管の狭窄が確認されたからといって、必ず症状が出るわけではありません。
そのため、画像だけで判断するのではなく、実際の症状や身体機能、歩行状態などを総合的に確認することが重要です。
腰痛だけでなく、脚のしびれや痛みが出ることがある
脊柱管狭窄症では、腰痛だけでなく、お尻から脚にかけての痛みやしびれ、感覚異常、脚の力が入りにくいといった症状がみられることがあります。
症状の場所や程度には個人差があり、すべての人に同じ症状が出るわけではありません。
また、腰痛が強くないにもかかわらず、脚の症状や歩行時の問題が中心となるケースもあります。
間欠性跛行が特徴的な症状の一つ
腰部脊柱管狭窄症で特徴的な症状の一つが、間欠性跛行(かんけつせいはこう)です。
これは、しばらく歩くと脚の痛みやしびれ、だるさなどが強くなり、座って休んだり前かがみになったりすると症状が軽くなって、再び歩けるようになる状態です。
例えば、
歩く
↓
脚の痛み・しびれが強くなる
↓
座って休む
↓
症状が軽くなる
↓
再び歩ける
というパターンがみられます。
ただし、歩行時の症状がすべて脊柱管狭窄症によるものとは限りません。
血管の病気などでも似た症状が起こることがあるため、症状が続く場合は医療機関で原因を確認することが大切です。
脊柱管狭窄症では「背骨が狭くなっている」という画像所見だけを見るのではなく、痛み・しびれ・筋力・歩行能力・日常生活への影響を総合的に評価することが改善を考えるうえで重要です。
脊柱管狭窄症の主な原因
脊柱管狭窄症は、単純に「姿勢が悪いから起こる」というものではありません。
多くの場合、加齢に伴う脊椎の構造変化が複数重なることで、神経の通り道が狭くなることが関係しています。
加齢による背骨や椎間板の変化
年齢を重ねると、椎間板の水分量が減少したり、厚みや弾力性が変化したりするなど、背骨にさまざまな変化が起こります。
さらに、椎体周囲に骨の変化が生じることで、脊柱管や神経の通り道が狭くなる場合があります。
ただし、加齢による画像上の変化があっても、必ず症状が出るわけではありません。
そのため、MRIやX線などの画像所見だけでなく、痛みやしびれ、歩行能力などを合わせて判断することが重要です。
椎間関節や靭帯の変化
背骨の後方にある椎間関節の変性や、脊柱管周囲の靭帯が厚くなることも、脊柱管が狭くなる要因の一つです。
こうした変化が複合することで、神経が通るスペースが徐々に狭くなることがあります。
特に腰部では、複数の構造が関係して狭窄が起こるケースもあります。
腰椎すべり症などによる脊柱管の狭窄
腰椎すべり症などによって椎骨の位置関係が変化すると、神経の通り道が狭くなる場合があります。
また、変性による椎間板や椎間関節の変化などが重なり、脊柱管や神経根の通り道が狭くなることもあります。
そのため、「脊柱管狭窄症」と一括りにするのではなく、どの部位で、どのような構造変化が起きているのかを確認することが大切です。
姿勢や身体の使い方が症状に影響する場合もある
姿勢そのものが脊柱管狭窄症の直接的な原因になるとは限りません。
一方で、腰椎の動きや姿勢によって神経周囲のスペースが変化し、特定の姿勢や動作で症状が強くなったり、逆に楽になったりする場合があります。
例えば、腰を反らすことで症状が強くなり、前かがみになることで楽になる方もいます。
また、痛みやしびれを避けるために身体の動かし方が変化し、股関節や下肢の動き、歩行パターンなどに影響することもあります。
そのため、脊柱管狭窄症では「姿勢を正せば治る」と考えるのではなく、症状がどの動作や姿勢で変化するのかを確認し、その人に合わせて身体の使い方や運動方法を調整することが重要です。
脊柱管狭窄症の改善を考える際には、構造的な変化だけを見るのではなく、症状・身体機能・歩行能力・日常生活を総合的に評価することが大切です。
脊柱管狭窄症で歩くとつらくなる理由
脊柱管狭窄症では、「歩くと脚が痛くなる」「少し休むとまた歩ける」という症状がみられることがあります。
これは単純に脚の筋力が弱いからではなく、腰椎の姿勢や神経への影響、活動量の低下などが複合的に関係している場合があります。
歩行時の腰椎の姿勢が症状に影響する
歩行では、身体を起こして立った姿勢を維持する必要があります。
腰部脊柱管狭窄症の一部では、腰を伸ばした姿勢で神経の通り道が狭くなり、脚の痛みやしびれなどが強くなることがあります。
一方で、座ったり前かがみになったりすると症状が軽減する方もいます。
そのため、「歩くと痛い」という結果だけでなく、どの姿勢や動作で症状が変化するのかを確認することが重要です。
長時間歩くことで脚の痛みやしびれが強くなる
脊柱管狭窄症では、歩行や立位を続けることで、お尻や脚の痛み、しびれ、だるさなどが徐々に強くなることがあります。
これが特徴的な間欠性跛行につながることがあります。
例えば、
歩き始める
→ 徐々に脚の症状が強くなる
→ 座って休む
→ 症状が軽くなる
→ 再び歩ける
というパターンです。
ただし、歩行時の症状には血管の問題など、別の原因が関係する場合もあります。
症状の原因を自己判断せず、必要に応じて医療機関で確認することが大切です。
痛みを避けることで筋力・体力が低下する
「歩くと痛いから、できるだけ歩かないようにしよう」と活動量を減らしてしまう方もいます。
症状を悪化させる活動を無理に続ける必要はありませんが、長期間にわたって活動量が大きく低下すると、脚の筋力や全身の体力が低下する可能性があります。
その結果、以前より少ない距離でも疲れやすくなり、さらに身体を動かさなくなるという悪循環につながることがあります。
歩行量の低下がさらに身体機能の低下につながる
歩く機会が減ると、脚の筋力だけでなく、バランス能力や持久力なども低下しやすくなります。
すると、
痛み・しびれがある
↓
歩く量が減る
↓
筋力・体力が低下する
↓
さらに歩くことが大変になる
という悪循環が起こる可能性があります。
そのため、脊柱管狭窄症では「痛みをゼロにするまで何もしない」のではなく、症状を確認しながら、自分の状態に合った範囲で活動を維持することが重要です。
ただし、脚の力が急激に入りにくくなった、しびれが進行している、排尿・排便に異常があるなどの場合は、運動を優先せず、速やかに医療機関で評価を受ける必要があります。
脊柱管狭窄症は運動で改善できる?
脊柱管狭窄症では、「運動すると悪化しそう」と考えて、できるだけ身体を動かさないようにする方もいます。
しかし、すべてのケースで安静にする必要があるわけではありません。
症状や身体機能を評価したうえで、適切な運動療法を行うことは、歩行能力や日常生活の改善につながる可能性があります。
重要なのは、「とにかくたくさん歩く」ことではなく、症状に合わせて無理なく身体を動かす方法を見つけることです。
症状に合わせた運動が重要
脊柱管狭窄症の症状は人によって異なります。
歩くと脚のしびれが強くなる方もいれば、座っていると楽になる方、腰を反らす動作で症状が出やすい方など、症状のパターンには個人差があります。
そのため、全員に同じ運動を行えばよいわけではありません。
腰椎・骨盤・股関節の動き、下肢の筋力、バランス能力、歩行状態などを確認し、その人の状態に合わせて運動内容を調整することが重要です。
無理に痛みを我慢して歩く必要はない
「歩くことが大切だから、痛くても我慢して歩こう」と考える必要はありません。
運動中に脚の痛みやしびれが明らかに強くなったり、運動後も症状が悪化した状態が続いたりする場合は、運動量や方法を見直す必要があります。
一方で、症状が出ることを恐れて完全に活動を避けてしまうと、筋力や体力の低下につながる可能性があります。
症状を確認しながら、無理のない範囲で活動を維持することがポイントです。
症状が出にくい姿勢や方法で活動量を確保する
脊柱管狭窄症では、立っていると症状が出やすく、座ると楽になるなど、姿勢によって症状が変化することがあります。
その場合は、症状が出にくい方法を工夫して身体を動かすことも選択肢になります。
例えば、歩行だけにこだわらず、身体の状態によっては自転車型の運動や座位で行えるトレーニングなどを活用する方法があります。
大切なのは、「歩けないから何もしない」ではなく、現在できる活動から少しずつ身体機能を維持・改善していくことです。
筋力・柔軟性・バランス・持久力を総合的に改善する
脊柱管狭窄症の改善では、神経症状だけに注目するのではなく、身体全体の機能を確認することも重要です。
例えば、
筋力
→ 太ももやお尻、ふくらはぎなどを鍛える
柔軟性・可動性
→ 股関節や胸椎などを適切に動かす
バランス能力
→ 片脚立ちなど、歩行に必要な安定性を高める
持久力
→ 症状に合わせて少しずつ活動時間を増やす
といったように、複数の要素を組み合わせます。
「痛みを我慢して歩く」ではなく「歩ける身体をつくる」
脊柱管狭窄症では、運動の目的を「痛みを我慢して歩くこと」にする必要はありません。
症状が出やすい動作を把握する
→ 症状が出にくい方法で活動する
→ 筋力・バランス・持久力を高める
→ 少しずつ日常の歩行能力につなげる
という段階的な考え方が大切です。
ただし、脚の筋力低下が進行している、排尿・排便障害がある、会陰部の感覚異常があるなどの場合は、運動よりも医療機関での評価を優先してください。
脊柱管狭窄症におすすめの運動・トレーニング
脊柱管狭窄症の運動では、「この運動をすれば治る」と考えるのではなく、症状を悪化させない範囲で身体機能を維持・改善することが重要です。
特に、歩行時に脚の痛みやしびれが出る場合は、無理に長距離を歩くのではなく、症状が出にくい姿勢や運動方法を選択します。
腹部・体幹を安定させるトレーニング
体幹の筋力やコントロール能力を高めることは、身体を安定させながら動くために重要です。
例えば、仰向けで行うデッドバグや、四つ這いで行うバードドッグなどから始める方法があります。
ポイントは、腰を強く反らしたり、動作中に腰が大きく動いたりしないようにコントロールすることです。
痛みやしびれが強くなる場合は、回数や難易度を下げましょう。
お尻や下半身の筋力を高める
歩行には、お尻・太もも・ふくらはぎなどの下肢筋力が必要です。
そのため、ヒップリフトや椅子を使ったスクワット、カーフレイズなど、現在の身体機能に合わせたトレーニングを取り入れます。
最初は自重で行い、フォームが安定してから少しずつ負荷を高めていきましょう。
ただし、筋力低下の程度や神経症状によって適切な運動は変わるため、無理に高負荷のトレーニングを行う必要はありません。
股関節周囲の柔軟性を改善する
脊柱管狭窄症では、腰だけに注目するのではなく、股関節など周囲の関節が適切に動いているか確認することも大切です。
股関節の動きが制限されている場合には、状態に合わせて股関節周囲のストレッチや運動を行います。
ただし、「硬いから強く伸ばせばよい」というわけではありません。
ストレッチによって脚のしびれや痛みが強くなる場合は、無理に続けず方法を見直しましょう。
自転車など症状が出にくい有酸素運動を活用する
歩行では症状が出やすい一方、座った姿勢では比較的楽に運動できる場合があります。
そのような場合には、自転車などの症状が出にくい有酸素運動を活用する方法があります。
自転車に限らず、症状や体力に合わせて安全に継続できる運動を選ぶことが重要です。
目的は「歩くことだけ」に限定するのではなく、まず全身の持久力や活動量を維持し、最終的に日常生活での動作につなげていくことです。
短時間の歩行を繰り返して歩行能力を高める
歩くとすぐに症状が出る場合、最初から長距離を歩く必要はありません。
例えば、症状が強くなる前に一度休憩し、回復してから再び歩くなど、短時間の歩行を複数回に分ける方法があります。
「1回で30分歩く」ことにこだわるのではなく、自分が無理なく歩ける時間や距離から始め、状態を確認しながら徐々に活動量を増やしていきましょう。
ただし、歩行によって症状が明らかに悪化する場合や、脚の力が入りにくくなっている場合は、自己判断で運動量を増やさず医療機関で評価を受けることが重要です。
脊柱管狭窄症の運動は「症状に合わせる」ことが重要
脊柱管狭窄症では、
体幹を安定させる
+
下半身の筋力を維持・向上する
+
股関節などの動きを改善する
+
症状が出にくい方法で持久力を高める
+
段階的に歩行につなげる
という考え方が重要です。
ただし、脊柱管狭窄症の症状や重症度には個人差があります。
特に脚のしびれが進行する、脚に力が入りにくくなる、排尿・排便に異常がある場合は、トレーニングよりも医療機関での評価を優先してください。
歩ける体を取り戻すためのポイント
脊柱管狭窄症では、「痛みがあるから歩かない」と活動量を大きく減らしてしまうこともあれば、「歩けるようになりたいから痛みを我慢して歩く」というケースもあります。
大切なのは、そのどちらかに偏るのではなく、症状を確認しながら、現在できる範囲で活動を維持し、少しずつ歩行能力を高めていくことです。
「痛みが出るまで歩く」必要はない
歩行によって脚の痛みやしびれが強くなる場合、症状を我慢して歩き続ける必要はありません。
特に、歩くことで症状が明らかに悪化したり、運動後も長時間症状が残ったりする場合は、歩行時間や距離、休憩の取り方などを見直すことが重要です。
「痛みが出るまで頑張る」よりも、「症状をコントロールしながら活動する」ことを意識しましょう。
歩行距離を少しずつ伸ばしていく
最初から長い距離を歩く必要はありません。
例えば、現在10分程度なら無理なく歩けるのであれば、その範囲から始め、身体の反応を確認しながら少しずつ時間や距離を増やしていきます。
また、1回で長時間歩くのではなく、短時間の歩行を複数回に分ける方法もあります。
重要なのは、毎回限界まで歩くことではなく、継続できる範囲で徐々に活動量を高めることです。
杖や歩行器などの補助具も必要に応じて活用する
「杖を使うと弱くなりそう」と考えて、補助具の使用を避ける必要はありません。
杖や歩行器などを適切に使用することで、安全に移動できる距離を確保し、外出や日常生活での活動量を維持できる場合があります。
補助具は「身体機能が悪い人だけが使うもの」ではなく、現在の身体機能を補いながら、安全に活動するための道具です。
ただし、杖の種類や高さ、使用方法が自分に合っていないと、かえって身体に負担がかかることがあります。
必要に応じて医療機関や専門職に相談しましょう。
日常生活でできるだけ活動量を維持する
歩行訓練だけでなく、日常生活の活動量を維持することも重要です。
例えば、
- 長時間座り続けない
- 症状に合わせて家の中を歩く
- 可能な範囲で買い物や外出を行う
- 座ったままでも脚を動かす
など、無理のない範囲で身体を動かす機会をつくりましょう。
活動量が大きく低下すると、筋力や体力が低下し、さらに歩くことが難しくなる可能性があります。
筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせる
歩行能力を高めるためには、歩く練習だけを行えばよいわけではありません。
筋力トレーニング
→ お尻・太もも・ふくらはぎなどの筋力を維持する
有酸素運動
→ 自転車など、症状が出にくい方法で持久力を高める
歩行練習
→ 実際の歩行能力につなげる
というように、それぞれの運動を組み合わせることが重要です。
「歩ける距離」を少しずつ増やしていく
脊柱管狭窄症で歩行能力を改善するためには、「痛みを我慢して歩く」ことではなく、「症状をコントロールしながら動ける身体をつくる」ことが大切です。
現在の歩行能力を確認し、
無理のない範囲で活動する
→ 筋力・持久力を高める
→ 短時間の歩行を繰り返す
→ 歩行時間・距離を少しずつ伸ばす
というように段階的に進めていきましょう。
なお、脚の力が急に入りにくくなった、しびれが進行している、排尿・排便に異常がある、会陰部の感覚が変化したなどの場合は、運動よりも医療機関での評価を優先してください。
理学療法士が考える脊柱管狭窄症の改善方法
脊柱管狭窄症では、「狭くなった部分を広げればよい」「腰を鍛えればよい」と単純に考えることはできません。
症状の出方や歩行能力、筋力、関節の動きなどには個人差があるため、現在の身体の状態を評価し、その人に合わせて運動や日常生活の方法を調整することが重要です。
症状が出る姿勢・動作を確認する
まず確認したいのは、「どの姿勢・動作で症状が強くなり、何をすると楽になるのか」です。
例えば、立っていると脚のしびれが強くなる一方で、座ると楽になる場合があります。
また、歩行距離や時間によって症状が変化することもあります。
そのため、「腰が痛い」という情報だけではなく、
- どのくらい歩くと症状が出るのか
- 立っているとどうなるのか
- 座ると症状は軽くなるのか
- 前かがみになると変化するのか
- 運動後に症状が残るのか
などを確認することが大切です。
腰だけでなく股関節・下肢・体幹を評価する
歩くためには腰だけでなく、股関節・膝・足首・体幹など身体全体の協調した動きが必要です。
例えば、下肢の筋力が低下していたり、股関節の動きが制限されていたりすると、歩行時に別の部位へ負担が集中する可能性があります。
そのため、
筋力
関節の可動性
バランス能力
体幹の安定性
歩行パターン
などを総合的に確認することが重要です。
「脊柱管が狭いから腰だけを治療する」という考え方ではなく、歩くために必要な身体機能全体を見ることがポイントです。
「痛みをなくす」だけでなく「できることを増やす」
脊柱管狭窄症の改善では、痛みやしびれを軽減することも大切です。
しかし、それだけを目標にすると、「痛みがゼロになるまで何もしない」という状態になってしまうことがあります。
例えば、
10分歩けるようになった
買い物に行けるようになった
階段を上れるようになった
など、日常生活でできることを増やしていくことも重要な目標です。
症状を適切に管理しながら、少しずつ活動範囲を広げていきましょう。
一人ひとりの症状に合わせて運動方法を調整する
脊柱管狭窄症だからといって、全員が同じトレーニングを行う必要はありません。
症状が出やすい姿勢や動作、筋力、体力、歩行能力などを確認し、
「何をするか」
だけでなく、
「どの姿勢で行うか」
「どのくらいの負荷で行うか」
「何回・何分行うか」
まで調整することが重要です。
例えば、歩行では症状が出やすい場合でも、症状が出にくい姿勢で行える運動から持久力を高め、段階的に歩行へつなげる方法があります。
脊柱管狭窄症は「歩ける身体」を目標にする
脊柱管狭窄症では、単に腰の痛みを抑えるだけではなく、「自分がやりたいことをできる身体に戻す」ことを意識することが大切です。
そのためには、
症状が出る動作を確認する
→ 身体全体の機能を評価する
→ 症状に合わせて運動を選択する
→ 少しずつ活動量を増やす
→ 日常生活でできることを増やす
という流れで取り組んでいきましょう。
特に、脚の筋力低下が進行している、排尿・排便障害がある、会陰部の感覚異常がある場合などは、自己流で運動を続けず、医療機関での評価を優先してください。
FAQ|脊柱管狭窄症の原因と改善方法に関するよくある質問
Q脊柱管狭窄症は運動しても大丈夫ですか?
症状に合わせて行えば、運動できる場合があります。
筋力や体力の低下を防ぐためにも、適度な運動は重要です。
ただし、運動によって痛みやしびれが明らかに強くなる場合は、負荷や方法を見直す必要があります。
Q脊柱管狭窄症は歩いた方がいいですか?
無理のない範囲で歩くことは、身体活動を維持するうえで重要です。
ただし、痛みやしびれを我慢して長時間歩く必要はありません。
症状が出る前に休憩するなど、現在の歩行能力に合わせて調整しましょう。
Q脊柱管狭窄症にはどんな筋トレがおすすめですか?
お尻や太もも、ふくらはぎなどの下肢筋力に加えて、体幹の安定性を高める運動などが考えられます。
ただし、症状や筋力低下の程度によって適切な運動は異なるため、無理のない強度から始めることが大切です。
Q脊柱管狭窄症はストレッチで改善できますか?
ストレッチだけで脊柱管そのものの構造的な狭窄を解消できるわけではありません。
ただし、股関節などの動きを改善し、身体を動かしやすくする目的で取り入れることはあります。
しびれや痛みが強くなるストレッチは無理に行わないようにしましょう。
Q脊柱管狭窄症は手術をしないと治らないですか?
必ずしも手術が必要になるわけではありません。
症状の程度や経過によっては、運動療法や薬物療法などの保存療法が選択されることがあります。
一方で、進行する神経症状などがある場合には手術を含めた治療が検討されるため、医療機関で適切に評価してもらうことが重要です。
Q脊柱管狭窄症でもウォーキングをしていいですか?
症状が悪化しない範囲であれば、ウォーキングを行える場合があります。
ただし、歩くと脚の痛みやしびれが強くなる場合は、距離や時間を短くしたり、休憩を挟んだりするなどの調整が必要です。
歩行以外に自転車など、症状が出にくい有酸素運動を活用する方法もあります。
Q脊柱管狭窄症で歩ける距離を伸ばすにはどうすればいいですか?
最初から長距離を歩くのではなく、現在無理なく歩ける距離から少しずつ活動量を増やすことが基本です。
筋力トレーニングや有酸素運動によって身体機能を高めながら、短時間の歩行を繰り返し、徐々に歩行時間や距離を伸ばしていきます。
Q脊柱管狭窄症はパーソナルトレーニングで改善できますか?
パーソナルトレーニングでは、筋力・柔軟性・バランス・体幹機能などを確認し、個人の症状に合わせて運動方法を調整できます。
ただし、パーソナルトレーニングですべての脊柱管狭窄症が改善するわけではありません。
特に神経症状が強い場合や進行している場合は、まず医療機関で診断・評価を受けることが優先です。
また、脚の筋力低下が進行する、排尿・排便に異常がある、会陰部の感覚が変化するなどの症状がある場合は、運動よりも速やかな医療機関への相談が必要です。
まとめ
脊柱管狭窄症では腰や脚の症状によって歩行が制限されることがある
脊柱管狭窄症では、腰痛だけでなく脚の痛みやしびれ、だるさなどによって、長時間歩くことが難しくなる場合があります。
特に、歩くと症状が強くなり、休むと軽くなる間欠性跛行が特徴的にみられることがあります。
改善には症状に合わせた運動療法と活動量の維持が重要
脊柱管狭窄症だからといって、必要以上に安静にする必要はありません。
症状を確認しながら、無理のない範囲で身体を動かし、筋力や体力の低下を防ぐことが重要です。
体幹・股関節・下半身の筋力や歩行能力を総合的に高める
腰だけを見るのではなく、体幹・骨盤・股関節・膝・足首などの動きや筋力、バランス能力、持久力などを総合的に評価することが大切です。
身体全体の機能を高めることで、歩行や日常生活で必要となる動作能力の改善を目指します。
「痛みを我慢して歩く」のではなく、自分の症状に合った方法で少しずつ活動量を増やすことが大切
歩行能力を改善するために、痛みやしびれを我慢して長距離を歩く必要はありません。
症状が出にくい方法を選ぶ → 現在できる範囲で運動する → 筋力・体力を高める → 少しずつ歩行時間や距離を伸ばす
というように、段階的に取り組むことが重要です。
「歩けない」とあきらめず、できることから身体機能を高める
脊柱管狭窄症では、症状の程度や身体機能によって適切な運動方法が異なります。
「年齢のせい」「狭窄症だから仕方ない」とあきらめるのではなく、現在の症状・筋力・関節の動き・歩行能力を評価し、自分に合った方法で身体機能を高めていくことが大切です。
ただし、脚の力が入りにくくなる、しびれが進行する、排尿・排便に異常がある、会陰部の感覚に変化がある場合などは、運動を優先せず、医療機関での評価を受けてください。
Physio Conditioning Lab.では、理学療法士が医学的根拠に基づき、
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